肩こりの原因を解説!自分の頭が重たくていつも首が痛い理由とは?

肩がこってくると、自分の頭を支えているのもつらくて、取り外したい気分になったことはありませんか?

人間の骨格はもともとバランスが悪く、背骨を地面に対して垂直に立てて、その一番上に頭を置いて支えるという、現存する生物で唯一の構造をしています。

そのバランスが悪い状態の頭を、手も使わずに首だけで支えるわけですから、そもそもの構造に無理があるとも言えます。

そこで、さらに頚椎(首)が歪んでしまうと、自分で自分の頭を支えることができなくなり、慢性的な肩こりや首の痛みに悩まされることになってしまいます。

肩こりの原因

心臓疾患など内科系の問題を除けば、肩こりや首の痛みの原因は頚椎が歪んでいるからです。

冒頭でも触れましたが、人間は直立二足歩行で生活をしているため、背骨を地面に対して垂直に立てて活動をしています。

この構造は両手を自由に使えるというメリットと引き換えに、体を横にして寝ている時間以外は、座っていても、立っていても、歩いていても、つねに首だけで頭を支え続けなければならないというデメリットが生じました。

脊柱,頭

人間の頭の重さは平均で約6kgありますから、あなたが8時間睡眠だったとしても、それ以外の16時間は、その重量を首だけで受け止めて支えることになります。

6kgともなるとお米の袋よりも重たいので、それを毎日15時間以上も支えているとなると、首の関節や筋肉が疲労して痛くなるのは当然とも言えます。

ただし、首には頭の重量を受け止めるための工夫がされてあって、頚椎が正しい配列を保っていれば、慢性的な肩こりや首の痛みに悩まされることはありません。

首だけで頭の重さを支えるための構造

頚椎の役割のひとつに、頭の重みを受け止めて分散するというものがあります。

人間の背骨を横から見ると、S字カーブを描いているのが正常な状態で、首の部分に注目すると前弯しています。

これは背骨に掛かる負担や衝撃を吸収するスプリングとしてはたらき、首であれば頭を受け止めた際の荷重を分散して、関節や筋肉への負担を軽減させる機能があります。

脊柱の構造

一方、正面から背骨を見た際は、すべて一直線に揃っているのが正常な状態で、首であれば頭を体の正中に置き、バランスよく支えるために必要な構造となっています。

頚椎がこの状態を維持できていれば、頭の重みを首で受け止めてバランスよく支えられるので、関節や筋肉に過度な負担が掛かることはありません。

しかし、頚椎が歪んでこの構造が崩れると、自分で自分の頭を支え切れなくなるので、関節の炎症や筋肉の過緊張が起こって、肩こりや首の痛みを感じるようになります。

ストレートネックと肩こり

肩こりや首の痛みを訴える方に多い歪みは、ストレートネックです。

本来、前弯しているはずの頚椎のカーブがなくなると、頭の重みを受け止めるためのスプリングが効かなくなり、突っ張った棒のような状態になってしまいます。

そうなると、首に掛かる頭の重みを分散できなくなりますから、関節に負担が掛かって痛むようになります。

また、頚椎のカーブがなくなると、顔を前に突き出したような姿勢になり、頭の重心が前方に移動してしまいます。

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この形になると、頭を体の中心で支えられなくなるのですが、直立二足歩行で生活をしている以上、どうにかして頭を支えなければ日常生活を送ることができません。

それでどうするのかというと、首筋から背中の筋肉がいつも以上に緊張して、前に行った頭を後ろに引っ張り、なんとかバランスを保とうとします。

これでなんとか自分の頭を支えるものの、首の関節には過度な負担が掛かり続け、首から背中にかけての筋肉はつねに緊張を強いられるため、頭痛や首の痛み、肩こりといった症状が現れます。

スマホやパソコンの操作で首の負担は三倍に

しかも、頚椎のカーブがなくなった状態でスマホやパソコンを操作していると、首に掛かる負担が飛躍的に増えることが分かっています。

スマホやパソコンを操作するために、首を30度前傾させたとすると、頭の重心がさらに前にずれていくため、頚椎に掛かる負担は三倍になると言われています。

あなたの頭の重さが6kgだったとしたら、首には18kg分の負担が掛かることになりますね。

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18kgというと5歳児の平均体重くらいですから、スマホやパソコンを操作するために首を前傾させている間、あなたの首は幼稚園児と同じだけの重量を支え続けることになります。

カーブがなくなった首でスマホやパソコンを操作すると、30度くらいは簡単に前傾してしまいます。

したがって、頚椎が歪んでいる人がデスクワークなどをおこなうのは、大変な負担を長時間に渡って首に掛けることになるので、肩こりや首の痛みが起こらない方がおかしいのです。

この状態で首に負担を掛け続けていると、首の骨が変形してきて変形性頚椎症を起こすこともありますから、将来のことも考えて早めに改善するようにしましょう。

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いつも首の同じ場所が痛い原因

頚椎の歪み方はカーブがなくなるだけとは限りません。

同じ肩こりでも、いつも左右どちらかの首筋の突っ張りが強い人は、正面から見た頚椎の配列に問題があることが多いでしょうか。

正面から見た頚椎はきれいに一列に並んでいて、その上にまっすぐ頭が乗っているのが正常な状態です。

首の痛み,レントゲン

これは頭を体の中心で支えるための構造なのですが、どちらかに傾いていると重心が偏りますから、首の上にまっすぐ頭が乗らなくなってしまいます。

頭が首の上にまっすぐ乗らないと、頭の重みがまっすぐ首に掛からなくなりますから、傾いている側に荷重が偏って掛かります。

いつも偏って荷重が掛かっていると、そちら側の関節の負担ばかりが増えますので、炎症を起こして痛むようになります。

首の筋肉が突っ張る理由

さらに、頭がどちらかに傾くと、首の関節に負担が掛かるだけではなく、筋肉の緊張状態にも左右差が生まれます。

首には頭を支えるためにたくさんの筋肉があるのですが、その多くが頭から肩にかけて付着しています。

頭が傾いてしまうと、傾いた方と反対側の筋肉がつねに引っ張られた状態になるため、筋肉の柔軟性がなくなって痛むようになります。

首の筋肉

首筋の痛みが強い人は、いつも左右どちらかの同じ場所が痛いと思うのですが、それは頚椎の歪みによって、いつも同じ筋肉が引っ張られているからですね。

なお、正面から見て首が歪んでいる場合は、椎間板に負担が掛かりやすく、悪化すると頚椎椎間板ヘルニアを発症することがあるので、やはり早めに改善しておくのがおすすめです。

肩こりや首の痛みを根本的に改善する方法

肩こりや首の痛みを根本的に改善したい場合は、薬やマッサージで表面的な症状に対処するのではなく、その症状を引き起こしている原因の方を解消しなければなりません。

肩こりや首の痛みに関しては、内科系の疾患などがなければ、頚椎の歪みが原因となっていることがほとんどでしょう。

その場合は、頚椎の歪みを矯正することで根本的な改善が可能です。

頚椎側面,レントゲン,プレポス
頚椎正面,レントゲン,プレポス

弯曲がなくなってしまった頚椎を矯正してカーブを元に戻せば、スプリングの機能が回復するので、もう一度首だけで頭の重みを受け止められるようになります。

また、頭が傾いている場合はそれを矯正することで、頭の位置が体の中心に戻って来るので、左右の首の筋肉が引っ張られることもなくなります。

そうすれば、首の関節や肩の筋肉はよけいな負担から解放されますから、慢性的に肩がこることも首が痛くなることもなくなっていくでしょう。

肩こり・首の痛みのまとめ

人間の骨格構造的に、どうしても首には負担が掛かりやすいので、疲労が溜まると肩がこったり首が痛くなることは避けられません。

しかし、休息や睡眠をとっても疲労が回復することなく、慢性的に肩こりや首の痛みが続く場合は、頚椎が歪んでいる可能性が高いです。

正しい方法で矯正をしていけば改善は可能ですから、あまりひどくなる前に治療を開始するようにしましょう。

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オフィス カロマ

レントゲンを用いた画像分析に基づいて、骨格の歪みを取り除いていく最先端骨格矯正を専門におこなっています。
当サイトでは、骨格が歪むことで体に起こる問題や症状について解説しています。