「痛いときは安静」は迷信!痛いからこそ動かすべき運動学的な理由

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From:原田達矢

あなたは「痛いときは安静にして動かさない方がいい」と思っていませんか?

なぜか常識のようになっているのですが、じつはこれは間違っていてて、根拠のない安静は逆に痛みを長引かせて、予後や経過を悪くするだけです。

事実、腰痛の人でも、股関節が変形している人でも、膝が痛い人でも、必要であればうちのクライアントには、痛みが引いてくる前から運動をしてもらうようにしています。

そうやって最初は多少痛いのを我慢しながらでも運動をしたほうが、むしろ関節や神経の状態が改善されるので、結果的に痛みが引いてくるまでの時間が早くなります。

そこでこの記事では、痛いときこそ多少無理をしてでも動かさないと、逆に痛みが引かない理由と、うちのクライアントにも指導しているおすすめの運動を紹介していきます。

根拠のない安静は逆に痛みを長引かせるだけ

痛いところを安静にして動かさないことを、「不活動」と言ったりしますが、これは痛みの増悪を招いて疼痛過敏とうつうかびん(通常では痛みを感じないような軽い刺激で痛みを感じるようになる)の原因になります。

単純な話、人間の体は使わなかったら退化するようになっているので、動かさない期間が1週間でも続くと筋肉が痩せてきますし、関節も硬くなり動かそうと思っても動かなくなります。

これは神経でも同じで、神経に運動の刺激が加わらない期間が続くと神経伝達が悪くなって、今度は少し動かしただけでも痛みを感じやすくなることが分かっています。

こうなると、本当は動かさないといけないのに、動かしたら痛いから余計に動かさなくなる。という悪循環に入っていきます。

神経が痛みを記憶して消えなくなる

ご存じのように痛みを感知しているのは神経なのですが、神経伝達が悪くなることに加えてもう一つの問題は、痛みが長く続くと神経がその状態を記憶して、元に戻らなくなってしまうことです。

本来、神経は刺激を受けたときにだけ、その刺激に反応して痛みを感じるようになっています。

神経細胞

でも、神経が痛みを記憶してしまうと、何も刺激を受けていないのに、痛みの記憶だけが残って慢性的な痛みを感じるようになってしまいます。

難しいので覚える必要はないと思いますが、こういうのを「可塑的変化かそてきへんか」といいます。

これを回復させるためにも、痛みが引かないうちから軽い運動を始めて、神経に新しい刺激を加える作業が必要です。そうすることによって、間違った神経の記憶を上書きしていきます。

関節は動かさないと可動性が低下する

関節の中には「滑液かつえき」という、潤滑液のような役割をする液体が分泌されていて、このおかげで関節内の摩擦が減ってスムーズに曲げ伸ばしできるようになっています。

これは腰でも、股関節でも、膝でも同じです。

ちなみに、『動き始めは痛いけど、しばらく動いていたら痛みが引いて動きやすくなる』という人は、滑液の分泌が不足しているために、関節内の摩擦が増えて可動性が悪くなっていることが多いです。

関節軟骨に圧力をかけないと、滑液は放出されない

滑液は関節の表面を覆う「滑膜かつまく」という組織から分泌されていて、関節を動かすことで滑膜にある毛細血管から、滑液の素となる液体が分泌されます。

そして分泌された滑液は、いったん関節軟骨に保持されて、必要に応じて関節内に放出される仕組みになっています。

膝関節

しかし、関節軟骨はスポンジのような構造になっているので、動かして圧力をかけてあげないと、保持している滑液を放出してくれません。

たとえば、水を含ませたスポンジをギュッと握ると、保持していた水分が押し出されますよね。

関節軟骨も同じで、関節を動かして軟骨にグニュグニュと圧力をかけてあげないと、何もしないでじっとしているだけでは、保持されている滑液が放出されることはありません。

ですので、痛いからといって関節を動かさないでいると、滑液が分泌されないのでよけいに可動性が悪くなります。

そうすると痛いから動かさない、動かさないから滑液が分泌されない、滑液が分泌されないから動かしたときによけいに痛い、という悪循環に入ってしまいます。

そうならないためにも、多少痛いのは我慢してでも運動をおこなって、関節が錆び付かないように積極的に動かすようにしましょう。

運動も正しい方法で行わないと意味がない

安静は逆効果、痛いときこそ運動しないといけないとは言っても、方法を間違っていたら効果がなかったり、反対に悪化させてしまうこともあるでしょう。

そこで、当院のクライアントにもお伝えしている運動をご紹介します。

僕がいつもクライアントにお勧めしている運動はこれ

「どんな運動したら良いですか?」という質問を受けたときは、たいてい「歩いてください~」とお答えしています。

具体的には30分程度のウォーキングを、最低でも週に3回以上おこなうように、お伝えしています。

その際に注意する点としては、喋りながら歩けるぐらいのペースでおこなうこと。肩でハァハァ息をしながら歩くようでは、ペースが早すぎて逆効果です。

歩く速度も人それぞれなので、何キロ歩かないといけないということもありません。距離よりも時間で区切って歩く量を決めましょう。

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あと意外と勘違いしている人が多いのは、歩くときに大股にならないように気をつけること。

大股で歩いてしまうと、骨盤の動きが大きくなってしまいます。

骨盤が歪んでいたり、腰の骨の隙間が狭くなっているのに大股で歩いてしまうと、その周囲に炎症が起きて腰痛が悪化してしまいます。

とくに腰痛持ちの人は歩くときは大股にならないように、普通の歩幅で歩くよう注意しましょう。

また、滑液は関節に体重をかけて、関節軟骨に圧力を加えながら運動しないと分泌されません。

プールの中を歩いたり、自転車を漕いだり、ストレッチをするだけではあまり意味がないので、しっかり地面の上を歩くようにしてください。

こんなときの運動は逆効果なのでおとなしくしておきましょう

もちろん、いつでもどんなときでも運動すれば良いのかというと、そんなことはありません。

こんなときに無理に体を動かしてしまうと、逆効果になるので運動は控えましょう。

怪我をしているとき

  • 足首を捻挫している
  • 骨折をしていて安静とギプス固定が必要
  • 膝の靭帯や半月板を損傷している

などなど、あきらかな怪我による痛みの場合は、安静が必要な時期がありますから運動は控えましょう。

でないと、怪我が治るのが遅くなったり、最悪の場合は後遺症が残ってしまうかもしれません。

どれぐらいの安静期間が必要かは、怪我の程度にもよって変わってきますが、ある程度治癒して動かせるようになるまで、動かさないほうが良いでしょう。

また怪我以外にも、インフルエンザなどの感染症に罹った場合も、体調が回復してくるまでは、体を休ませる必要がありますよね。

骨格が歪んでいるとき

骨格に歪みがあるときも、無理に運動をするのは止めておきましょう。

たとえば、骨盤が歪んだまま歩き回っていると、歪んだ方の骨盤を支えている股関節や膝に負担がかかります。

そうすると半月板を傷めて膝の関節が狭くなったり、股関節に炎症が起きてきて変形の原因になります。

膝の痛み,レントゲン

ほかにも、腰の骨の間が狭くなっているような人も、運動をするには細心の注意が必要です。

というのも、背骨が傾いたまま動き回っていると、椎間板に偏った圧力がかかりますから、ますます椎間板がすり減って骨の隙間が狭くなってしまいます。

このように骨格に歪みがある場合は、まずは矯正治療を行って、『歩いても大丈夫な体』にしてから運動をはじめましょう。

まとめ

「痛み」という感覚をすべてネガティブに捉える人がいますが、メカニズムが分かっていたら必要以上に怖がったり、不安に思うことはありません。

あなたが痛みに対して不安に思うのは、痛みそのものよりも原因が分からないことへの恐怖が大きいからでしょう。

痛みの原因が分かっていたら、ときには歯を食いしばってでも、痛いのを我慢しながら運動をしないといけないこともあります。

「痛いときは安静」「動かすと悪くなる」というのは、運動学的には完全に間違っていますし、迷信と断言してもいいほどです。

むしろ痛みを長引かせないためにも、できるだけ早くから、科学的根拠に基づいた運動療法を始めることが重要です。

痛いからといってあまり大事にしすぎずに、せっせと運動をするようにしましょう。

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当院では症状の原因となっている骨格の歪みに対して、レントゲンを使って科学的に分析をしながら矯正をおこなっていきます。

そうすることで根源の問題を突き止めて取り除くことができるので、その場しのぎではなく根本からの改善が可能になります。

さらに症状の原因が明確になることで、「自分の症状はどうすれば治るんだろうか…」という悩みが一気に解消し、自分の体に対する将来の不安もなくなります。

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