首の痛みに悩む方は多いですよね。
しかも、首の痛みは整体やマッサージを施したとしても、一時的に症状が緩和するだけで根本的な改善にはつながらず、慢性化しやすいこともストレスに拍車を掛けます。
首の痛みが慢性化しやすいのは人体の構造的な問題で、そもそも首には負担が掛かりやすくなっているからなのですが、骨格が歪むと首に掛かる負担が急激に増加します。
この問題が残っている限り首の痛みの根本的な解決は難しいですから、その場しのぎではなく根本的に首の痛みを解消して、ストレスのない生活を送りたい方は骨格の歪みを確認するようにしてください。
首が痛くなりやすい骨格構造の問題
首の痛みに悩む方が多いのは、人間の骨格構造に問題があります。
人間は現存する生物で唯一、直立二足歩行で生活をしています。
直立二足歩行という構造には、両手を自由に使える、視線が高いので遠くまで見渡せる、などのメリットと引き換えにデメリットも存在します。
それは背骨を地面に対して垂直に立てて、その上に頭を乗せて支えないといけないことです。
頭の重量は成人の平均で約6kgあるとされていますから、大き目のスイカほどの重さがあります。
それを体のいちばん高い場所において、手も使わずに首だけで支えているわけなので、そもそも非常にバランスが悪く、負担が掛かりやすい構造になっています。
頭を支えるための工夫
それでも、多少は頭を支えるための工夫もされてあって、それが頚椎のカーブです。
人間の首は7つの骨が連なって出来ていて、横から見ると前方に向かってカーブしているのですが、これが重要な役割をしています。
カーブは耐荷重に優れた構造で、一か所に荷重が集中しないように、分散させる特性があります。
頚椎のカーブも同様で、この構造のおかげで上に乗っている頭の荷重を一か所に集中させないで、7つの骨にそれぞれ分散できるようになっています。
この構造が維持されていれば、自分の頭の重さくらいは首だけで支えられます。
しかし、頚椎が歪んでこのカーブがなくなると、自分で自分の頭を支えられなくなり、首の関節や筋肉に負担が掛かるようになって慢性的に首が痛むようになります。
ストレートネックになると首の負担を分散できなくなる
頚椎のカーブがなくなったもので、いちばん有名なのはストレートネックでしょう。
ストレートネックとは、本来、前方に弯曲しているはずの首のカーブがなくなり、まっすぐになった状態です。
この状態になると、上に乗っている頭の重さを分散できなくなり、一か所に負担が集中するようになります。
とはいえ、直立二足歩行で生活をしている限り、横になって寝ている時間以外は、座っていても立っていても、首の上に頭を乗せて支え続けなければなりません。
その結果、頭を支えるのを助けるために、首の筋肉に強い緊張を強いられるようになり、首の筋肉がいつも凝り固まって痛みやだるさが出てきます。
首の痛みで来院される患者様は、問診時に「頭を支えるのがつらい」「頭を取り外したい」と訴えられる方が多いのもこれが理由ですね。
実際にその通りで、頚椎の構造が破綻してしまったために、自分で自分の頭を支えられなくなっています。
頚椎の歪みを矯正して首の負担を取り除きましょう
このような頚椎の歪みが原因の痛みに対して、ストレッチやマッサージを続けていても対症療法にしかなりません。
しかし、カーブがなくなってしまった頚椎を矯正して、破綻してしまった構造を元に戻すことで根本的な改善が可能です。
矯正をして首のカーブが戻れば、首に掛かる頭の重さを分散して支えられるようになります。
頭の重さを分散できるようになれば、首に掛かる負担も軽減しますし、筋肉が過緊張する必要もなくなるので、慢性的な首の痛みも自然に解消するでしょう。
首の痛みは重要なサイン
慢性的に首が痛いのは骨格が歪んでいる可能性が高いので、早めに骨格の歪みを確認して矯正することが大切です。
というのも、骨格の歪みは進行性の性質を持っていて、時間の経過とともに悪化していきます。
そして、一定以上進行すると首の痛みだけではなく、腕のしびれなどさらに強い症状を出すようになって、慌てて病院に行くと変形性頚椎症や頚椎ヘルニアと診断されるようになります。
つまり、変形性頚椎症や頚椎ヘルニアは急に発症するようなものではなく、頚椎の歪みによる痛みを放置していたために、悪化してしまった状態だということが言えます。
慢性的な首の痛みは体の中で問題が起きていることを知らせるサインですから、無視をしないで対処できるうちに治療を始めることが重要です。
まとめ
首の痛みの原因はさまざまですが、脳や心臓に問題がなければ、頚椎の歪みが原因になっていることがほとんどです。
この場合、頚椎の歪みを矯正しなければ根本的な解決にはなりません。
未来も健康でストレスなく過ごすためには、バランスの取れた骨格を維持しておくことは必要不可欠ですので、いちど骨格の歪みを確認するようにしてください。